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世界初のアンコウ漁業がMSC認証を取得

アイスランド持続可能漁業会(ISF)のニシアンコウ(学名:Lophius piscatorius)漁業が、MSC漁業認証を取得しました。この漁業の審査を行ったのは、独立した認証機関Tunです。これは世界初のアンコウ漁業によるMSC認証を取得となります。これはまた、ISFがMSCプログラムで認証された新魚種で、世界初を取得した8番目の事例でもあります。現在までに、アイスランド国内で水揚げされるすべての遠洋漁業は、その総漁獲量の90%以上がMSC認証取得済みです。

ISFは2012年に、アイスランドの水産物産業の漁業グループとして設立されました。その目的は、すべてのアイスランド水産資源においてMSC漁業認証の取得を推進することであり、現在では50社以上の企業で構成されています。

歴史的に、ニシアンコウ漁業は底引きトロールで行われていましたが、漁業技術の改善により、刺し網等、他の漁法も採用されるようになりました。2000年から2007年にかけて、刺し網漁業がアイスランド南部において用いられるようになり、2008年からはアイスランド西部でも、この漁法を採用しています。最近では、主な漁業は、夏の終わりから冬にかけて行われています。この3年間は、年間総漁獲量は1,000トンを下回っています。

審査で認証された漁法は、底引きトロール、アカザエビトロール、小型底曳網、刺し網、はえ縄そしてアンコウ刺し網です。
イギリスがニシアンコウの主要な輸入市場であり、総輸出量の60%以上を占め、全輸出量の70%が生鮮の身欠きとして販売されています。ニシアンコウの他の主要市場は、デンマーク、ドイツ、スウェーデン、スイス、フランス、ベルギー、オランダ、ルクセンブルクです。これらはMSC「海のエコラベル」付き製品が広く販売されている市場です。

アイスランド持続可能漁業会(ISF)プロジェクト・マネージャーのクリスティン・ヒャルマーション氏は次のように述べています。
「ニシアンコウ漁業がMSC認証に加わったことを誇りに思います。今年の漁獲量は853トンにとどまり、そう多くはなく、1トン当たりの認証取得料を引き上げる結果となりました。しかしながら、ISFが持続可能性を求めるという事実をゆるがすことはありません。水揚量やその質にも影響しません。消費者が、魚を食べる時、その量に関わらずISFの持続可能性への取り組みを感じ、理解していただければと思います。」

MSCアイスランド、グリーンランド、フェロー諸島担当シニアプログラム・マネージャーのギスリ・ギスラソンは次のように述べています。
「ISFがこの漁業で認証を取得したことを祝福します。この認証は、MSCが漁業へのインセンティブを提供して、その慣行をさらに改善するという私たちのアプローチが機能しているという証拠です。認証を取得した漁業者が、新たな小売市場へのアクセスを獲得しているのを、他の漁業者たちが目のあたりにすることは、認証取得の動機付けとなります。アイスランドは、世界の中でも最も多くの認証漁業を持つ国の1つとなったのです。これは、ISFの強力な業界、科学、管理、リーダーシップにより実現できたのです。ほとんどの場合、アイスランド産の水産製品であれば、MSC認証漁業によるものだとわかるでしょう。」