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中国の漁業が初のMSC認証を取得

中国のホタテガイ漁業Zoneco(獐子島集団)が、国内初のMSC認証を取得しました。これは、持続可能でグローバルな水産市場への転換を図る意味において画期的な出来事です。

将来のための健全な海洋生態系の保護のために取り組んでいる250を超えるMSC認証漁業の仲間入りを果たしたことにより、この漁業の先駆的な取り組みが世界的に認知されるだけでなく、漁業共同組合で働く2万人の漁業者の雇用安定を促すことにも繋がります。

獐子島を拠点とするZonecoは年間約3-5万トンのホタテガイを生産しており、その大半が中国市場に出荷されています。水産業者や消費者の間でMSCエコラベル製品への需要が高まるなか、今回の認証取得でより多くの市場に進出することが期待されます。

Zoneco会長の呉厚剛氏はMSC認証を取得した喜びについて次のように語りました。「たいへん感慨深いものがあります。認証取得に向け、大勢の人たちが4年以上も前から尽力してまいりました。これは持続可能性への長年にわたる取り組みの成果です」。

「ZonecoはMSCのビジョンとミッションを理解し、MSC規準の要求事項を満たすために、より優れた管理システムを構築することに成功しました。国際的なMSCプログラムを通じて、世界の水産物市場を持続可能にする取り組みに貢献することを望んでいます」。

中国大連市の沖合、黄海北部に位置する獐子島は輝かしい歴史を誇っています。1958年に小さな漁村で創業されたZonecoは、現在では中国有数の漁業として、深圳証券取引所に上場されるまでになりました。50万ヘクタールを超える漁場は、中国政府からも国内有数の清潔な海域として認められています。

MSCのCEO、ルパート・ハウズは次のようにコメントしました。「中国を代表する漁業が中国初のMSC認証を取得したことを大変うれしく思います。独立機関による科学的な審査の結果、持続可能な漁業に対するMSCの厳格な要求事項を確実に満たしているとして認証を取得しました。MSCはZonecoと協力し、持続可能な漁業を推進していきたいと考えています」。

MSC漁業の審査はインターテック・フィッシャリーズ・サーティフィケーション の審査員および海洋学者らによって実施されました。透明性のあるプロセスにより、海洋生態系への影響ならびに将来に向けた海洋環境保護のための適切な管理が検証されました。

中国初のMSC認証漁業の記念式典は、4月22日にベルギー・ブリュッセルで開催中の世界最大の水産物見本市、シーフード・エキスポ・グローバルにて執り行われました。式典には中国政府の関係者をはじめ、水産業界、NGO、メディア関係者らが集いました。

中国水産業界を牽引するCPPM (China Aquatic Product Processing and Marketing Alliance:中国水産流通加工協会) 副会長の崔和氏は、この式典で次のように述べました。「中国初のMSC認証を取得したZonecoにお祝い申し上げます。中国の漁業に持続可能な管理を促す良いモデルとなることでしょう」。