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中国の漁業が初めてMSC漁業認証審査入り

獐子島のホタテガイ漁業が中国の漁業として初めて海洋管理協議会(MSC)の漁業認証本審査に臨むことになりました。

独立認証機関のムーディー・マリーン社(Moody Marine Ltd)によって、MSCの持続可能で適切に管理された漁業のための原則と規準に則った審査が行なわれます。 このMSC 規準は対象魚種資源の持続可能性、漁業が環境に及ぼす影響、そして管理システムを審査するものです。

この漁業は黄海北部において大連獐子島漁業グループにより運営されています。潜水とけた網漁法により年間6万トンを超えるホタテガイを生産しています。生鮮品は主に国内と韓国で販売され、冷凍製品は北アメリカとオーストラリアに販売されます。審査では、この漁業の年間を通じた潜水とけた網漁法による操業および天然採苗と育苗が対象となります。この審査は2012年末に完了する予定です。

漁業者の言葉

大連獐子島漁業グループの理事長、呉厚剛氏は、次のように述べました。「持続可能ではない方法による漁業が、海洋環境に有害な影響を及ぼしていることについては疑いの余地がありません。そして持続可能な水産物を求めたいと考える消費者やバイヤーの方々は増えているのです」

「ですから、大連獐子島漁業グループにとっては、持続可能な漁業というものが重要な事案であり、現在、私たちの漁業では、海洋環境を保護するための管理措置をとっています。潜水漁では周辺の生態系に及ぼす影響はほとんどありません。また、けた網漁法で使う漁具については、底生生物環境に与える影響を最小限に抑えるために、定期的に改善しています。今年、大連で行われた夏季ダボス会議において、世界の1千万の企業の中から、持続可能な取り組みを主導するトップ16の企業に選ばれました」

「天然漁業と増殖漁業のための最も厳格で科学的な認証として広く知られているMSC認証は、私たちの漁業の持続可能性を実現する上で欠かせないものです。MSC認証を取得した水産物は、世界の市場でますます求められるようになっています。認証取得に成功すれば、MSCのエコラベルによって私たちのブランドは強化され、新しい市場も開けるのです」

中国初となるMSCプログラムへの参加を歓迎

オーストラリア、ニュージーランドのMSCマネージャー、パトリック・カレオ(Patrick Caleo)は、大連獐子島漁業グループの本審査を歓迎して次のようにコメントしました。

「MSCは中国初の漁業がMSCの審査に入ることを大変喜ばしく思います。世界最大の水産物製品の生産国であり消費国として、中国の漁業は世界の持続可能な発展において重要な役割を担っています。近年中国では、一人当たりの水産物の消費量が大きく増加しました。獐子島ホタテガイ漁業の持続可能性の証明を世界に示そうとする取り組みは称賛に値するものです」

「大連獐子島漁業グループのMSC認証取得に向けた努力が結実することを願っています。それが実現すれば、この漁業によるホタテガイへの需要はより高くなることでしょう。この獐子島ホタテガイ漁業のMSC認証取得を目指す取り組みが、他の中国の漁業が認証取得を目指すきっかけとなればと思います。」

認証機関

この漁業の審査は独立認証機関であるムーディー・マリーン社(Moody Marine Ltd)により、MSC基準に照らして行われます。審査チームを率いるのはポール・ナップマン氏([email protected])。この漁業に関係するステークホルダーの方々はこの審査プロセスに関するコメント、情報をお寄せください。