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北太平洋のビンナガマグロ漁業がMSC認証を取得

米国とカナダ、および国際水域で操業する北太平洋の2つのビンナガマグロ(Thunnus alalunga)漁業が、持続可能で適切に管理された漁業として、MSCの認証を取得しました。この漁業の水産物は、適切に管理され、持続可能な漁業によるものであることを示す、MSCのエコラベル表示が可能になります。

これはCanadian Highly Migratory Species Foundation (カナダ高回遊性魚種基金‐CHMSF)によるトロール、ジグ釣り漁業、そして米国を拠点とするWestern Fishboat Owners Association (西部漁船船主協会‐WFOA)のトロール、ジグ釣り、および一本釣り漁業が同時に申請をしていたものです。 これらの漁業のマグロ漁船はカルフォルニア州からブリティッシュ・コロンビア州にかけての沿岸水域と、北太平洋から日本の沿岸にかけて操業されています。

北太平洋ビンナガマグロ漁業の漁期は5月から10月です。 これら2つの漁業を併せた漁獲高は 15,000 から20,000 トンです。2009 年の報告では、ブリティッシュ・コロンビアの船団では約 5,450 トン、米国のトロールおよび一本釣り漁業では 11,580 トンの漁獲高となっています。これらの漁業によるマグロのうち、約60 パーセントはアジアと欧州に輸出され、10パーセントは米国の缶詰工場へ出荷されます。 残りの30 パーセントは米国とカナダで国内消費向けに販売されています。ビンナガマグロの大半が鮮魚、冷凍、そして缶詰製品として取引されています。

CHMSFのエクゼクティヴ・ディレクターである、Lorne Clayton(ローン・クレイトン)は、「操業が始まって以来、北太平洋ビンナガマグロ漁業に携わる我々は、持続可能な漁業の実施と支援に努めてきました。2003年のCHMSFによる品質管理プログラムの発展に沿った、持続可能な漁業に対する我々の多大な努力は、Ocean Wise(オーシャン・ワイズ)、Sea Choice(シー・チョイス)、Seafood Watch(シーフード・ウォッチ)などの団体に認知されています。我々は、CHMSF の北太平洋ビンナガマグロ漁業が、MSCの厳しい持続可能性の基準を満たすものとして、独立した認証機関による認証を取得したことを誇りに思います。」と述べています。

WFOAのエクゼクティヴ・ディレクター、Wayne Heikkila(ウェイン・ヘイキラー)は「MSCの厳格な規格に則った認証の取得により、消費者に対しては、購入してもらう水産製品は確かに持続可能なものである、と言うことができます。WFOAのメンバーは以前から、この漁業は持続可能な管理がなされていると認識していましたが、第三者認証機関による審査を受け認証取得に成功したことで、我々のビンナガマグロを、MSC認証を取得したものとして消費者に推進・普及させてゆく、素晴らしい機会を得られたと思っています」と述べています。

米国MSCの地域ディレクター、Kerry Coughlin(ケリー・コーリン)は、「MSC認証を取得したマグロに対する需要は高く、これら2つの漁業に対する審査が終了し、認証を取得したというニュースは、MSCの基準を満たす漁業による水産物の供給に携わるバイヤー達に、喜びを持って迎えられるでしょう。CHMSFと WFOAの認証取得と、持続可能性に対する取組みを喜び、お祝いいたします」と述べています。

審査は独立した第三者認証機関、Global Trust Certification(グローバル・トラスト・サーティフィケーション)によって行われ、MSC基準の三大原則である、資源の持続可能性、海洋生態系への影響、漁業の管理システムが詳細に評価されました。他の漁業と同様、これらの漁業は年次監査を受けることになります。またこれらの漁業の詳細はMSCのウェブサイトでご覧いただけます。www.msc.org/track-a-fishery/certified.

以上

(*各団体名等の日本語表記はご参考としてのものです)