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アイスランドの漁業が初めてMSC認証を取得

アイスランドの輸出企業、サイマルク社(Sæmark’s)のマダラ漁業とハドック漁業が、MSCの「持続可能で適切に管理された漁業のための原則と基準」に則った独立審査を経て、認証されました。アイスランドの漁業がMSC認証を取得するのは今回が初めてです。これにより、サイマルク社の漁業によるマダラとハドックには、世界的にも認知度の高いMSCの青いエコラベルの表示が認められることになります。

サイマルク社は、年間を通して、アイスランド西岸や北西岸沖を中心に、はえ縄, 手釣り、及び機船底引網によりマダラとハドックを漁獲しています。
今回のMSC認証書にはサイマルク・シーフード社に関連する4つの水産加工会社に魚を供給する22の漁船も含まれています。

MSC認証の鮮魚及び冷凍のマダラとハドックは水揚げされた後、主に米国や英国、ヨーロッパ大陸に、そして塩漬けはスペイン、イタリア、ギリシャに輸出されます。

漁業はアイスランドで最も重要な産業の一つです。輸出収入の40%は漁業によるもので、労働人口の7%が漁業に従事しています。マダラとハドック漁の歴史は古く何世紀も前から行われており、文化的にも経済的にもアイスランドの漁業にとって最も重要な魚種と考えられています。

レイキャビクで行われた記念式典では、サイマルク・シーフード社(Sæmark Seafoods Ltd)のマネージングディレクターSvavar Þór Guðmundsson氏に今回の漁業を代表してMSC登録証が授与されました。Guðmundsson氏は、「MSC認証のシーフードに対する需要が増々伸びて来ている中、それに十分応えられるようにしたいと思っています。今回、サイマルク社のマダラとハドック漁業がMSC認証を取得したことにより、英国や米国といった既存の主要市場でのビジネスを促進し、また、新しい市場での売り上げを伸ばせるものと期待しています。また、今回MSC認証を取得できたことで、今日の水産業にとって欠かすことのできない、持続可能な漁業に対する我が社の貢献を表明することができます」と述べました。

今回の認証取得に関し、MSCの最高責任者、ルパート・ハウズは次のように述べました。「今回の認証はMSCにとっても、アイスランドの漁業にとっても歴史的な一歩です。マダラとハドック漁業は、アイスランドの誇る漁業の歴史において、経済的にも大変重要です。サイマルク社の先駆的な試みにより、このマダラとハドック漁業が長期にわたる持続可能な漁業として認められました。持続可能性の確かさへの要求が増々求められてきている中で、今回MSC認証は、国際市場におけるサイマルク社の強みになると確信しています。世界有数の漁業国であるアイスランドの漁業コミュニティーとの、今後長きにわたる実りあるパートナーシップに期待しています。」

[1] サイマルク社(Sæmark)はIcelandic Freezing Plants Corporationの子会社として1985年に設立。1999年には持株会社が冷凍シーフードの輸出に専念することになり、Sigurður Björnsson によってマルク・シーフード社が創設されました。同社はアイスランドの漁業や水産加工業の主要団体と強固な関係を育んできました。こうした関係に加えて、その充実した輸送網を利用して、サイマルク・シーフード社は毎日、米国や英国、ヨーロッパに向けて鮮魚を出荷しています。