これらのガイドラインは、水産物の包装、レストランメニュー、鮮魚売場、および販促用素材などにMSCエコラベルを使用する際の規定を定めたものです。
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Date of issue: | 31 7月 2018 |
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以下はMSCエコラベルの使用申請に必要な書類です。製品につけるか、水産物につけるかで必要書類が異なります。ご質問がある方は、MSCジャパンまでお問い合わせください。
MSCブランドの3要素
1. MSCエコラベル
MSCエコラベルは6つの要素から構成されています。各要素を切り離して表示することはもちろん、いかなる変更を加えることもできません
- MSCエコラベルの意味を伝える文言
- Marine Stewardship Council(海洋管理協議会)の略称であるMSC
- MSCのウェブサイトアドレス
- 楕円形の形の魚のチェックマーク
- エコラベルが商標であることを示す文字TM
- 魚のチェックマークとエコラベル全体を囲む白い枠
2. MSC Chain of Custody (CoC) コード
すべてのMSCエコラベルの付いた製品には、製品の製造者を示すCoCコードが「MSC-C-xxxxx」というフォーマットで表示されなければなりません。読みやすければ位置は特に限定しません。
有効なライセンスの下で、製品がMSCによって正しく登録されていることを確認することは、CoC認証取得事業者の責任です。
3. MSC主張文
MSCラベル付き製品には、必ずMSC主張文を含める必要があります。MSCの主張文は複数あるので、以下いずれかを選びご利用ください。
Version1 持続可能な漁業に関するMSC(海洋管理協議会)の国際基準を満たした水産物を選択いただき、ありがとうございます。将来の水産資源を共に守っていきましょう。www.msc.org/jp
Version2 この製品は、MSC(海洋管理協議会)の基準に則り認証された、持続可能で適切に管理された漁業で獲られた水産物です。www.msc.org/jp
Version3 この製品で使用されている[水産物の魚種を挿入]は、MSC(海洋管理協議会)の基準に則り第三者によって認証された、持続可能で適切に管理された漁業で獲られた水産物です。www.msc.org/jp
Version4 この製品は、持続可能な漁業に関するMSC(海洋管理協議会)の国際基準を満たした水産物です。www.msc.org/jp
Version5 MSC(海洋管理協議会)認証を取得した持続可能な漁業で獲られた水産物です。www.msc.org/jp
主張文は、製品または材料が販売されている国の言語で表示する必要があります。
MSCは、その他主張文や、法的要件、表示ガイドラインについて、一切責任を負いません。
フォーマット
MSCのエコラベルには、横向きと縦向きの2つのフォーマットがあります。
MSCエコラベルを何かほかのイメージに重ねて表示したり、表示する背景が暗い色の場合には、商標(TM)が白いバージョンをお使いください。背景が薄い色や白の場合は標準版の青いTM商標の方をお使いください。
色
消費者はMSC「海のエコラベル」を「青い魚のラベル」と認識しているため、統合性や信用、認識を保つため、決まった青色を使っていただくことが重要です。
MSCエコラベルは、青いバージョンと白黒バージョンの2つがありますが、基本的には青いバージョンをご利用いただくよう、お願いしております。しかし、パッケージが白黒、あるいは同じパントーンの青色の場合には、例外的に、濃淡のない白黒バージョンを使用することも可能です。但し、消費者の認識に影響が出る可能性もございます。
MSCの青 | |
Pantone | 286 |
CMYK | 100 60 0 2 |
RGB | 0 93 170 |
Hex | #005DAA |
魚のチェックマークとエコラベル全体を囲む白い枠線は必ず表示されなければなりません。他の色を使うことはできません。
サイズと余白
製品に使用する横向きエコラベルの最小サイズは高さ10mm、幅26.1mmです。
縦向きエコラベルの最小サイズは幅14mm、高さ18.8mmです。
MSCエコラベルの縦横比の変更は、禁止されています。
MSCエコラベルやそのバリエーションの最大サイズについては、製品への表示でも製品以外への表示でも制限はありません。
最小サイズでのエコラベルの使用に際しては、エコラベルと周囲との間に以下の余白がなければなりません。
- 製品についての文言(魚種、重量、原料等)との間に少なくとも2mmの余白。
- 一般的なデザイン要素(ブランド名、ロゴ等)との間に少なくとも5mmの余白を設け、製品ブランドと区別する。
大きいサイズのエコラベルに関しては、縦向きのフォーマットの場合は周りとの余白を少なくとも高さの10%、横向きの場合は幅の10%の余白をとってください。余白は、なるべく多めにとってください。
正しい使用方法
MSCより提供されたエコラベルのデータを必ずご使用ください。MSCエコラベルと MSC(海洋管理協議会)の名前を表示する際、以下のことが起こらないようにご注意ください。
- MSCと他のブランドやロゴとの関係について消費者に混乱を与える
- 非認証水産物がMSC認証水産物かのような印象を与える
- MSC認証取得漁業で獲られたものではない製品と関連付ける
- ロゴを変更したり、MSCラベルを自分で作成したりしないでください。
- TM商標を抜いた形で MSCエコラベルを表示しないでください。
- 白い枠線を消さないでください。
- MSCエコラベルの形を変更しないでください。
- MSCのコーポレートロゴではなく、必ずエコラベルの方をご使用ください。
- MSCエコラベルのデザインや組み合せを変更したり、エコラベルの要素を切り離したりしないでください。
- MSCエコラベルは角度を変えて、傾けないでください。
- MSCエコラベルの上に画像やテキストを載せないでください。
MSC「海のエコラベル」の正しくない使用例
製品への使用
MSCエコラベルをパッケージングに使用する際には、以下の要素が表示されていなければなりません。
- MSCのエコラベルは消費者がすぐにわかるように、パッケージの前面に表示しなくてはなりません。
- MSCエコラベルが付いているすべての製品に Chain of Custody(CoC)コードを必ず表示しなければなりません。読みやすいところであればパッケージのどの部分でもかまいません。
- MSCエコラベルを製品に使用する場合、「MSC主張文」を必ず添えなければなりません。主張文の表示場所は特に限定していません。主張文には 5つのバージョンがあります。
Marine Stewardship Council(海洋管理協議会)の名称およびその略称であるMSCを単独で使用することはできません。製品の包材に非認証の魚種や漁業の画像を使用してはなりません。製品名を非認証の魚種と関連付けてはなりません。
メニューでの使用
MSC認証水産物を使用する料理としてエコラベルを表示するには、使用する水産物の少なくとも95%がMSC認証のものでなければなりません。メニューを作る際に、次の4つのオプションを出発点として提供します。
オプション1 – 推奨
MSC認証水産物が使用されている料理名の横にMSCの楕円形マークを表示し、標準版エコラベルをメニューに別途表示してください。レストランまたはケータリング事業者のCoCコード、および「このマークのついた水産物は MSC(海洋管理協議会)認証を取得した持続可能な漁業で獲られたものです。www.msc.org/jp」という主張文を、メニューに表示するにあたっては、場所は特に限定しません。
オプション 2
MSC認証水産物が使用されていることを示すために、料理名の横にMSCの略称を使用し、標準版エコラベルをメニューに別途表示する。レストランまたはケータリング事業者のCoCコード、および「このマークのついた水産物はMSC(海洋管理協議会)認証を取得した持続可能な漁業で獲られたものです。www.msc.org/jp」という主張文を、メニューに表示するにあたっては、場所は特に限定しません。
オプション 3
MSC認証水産物が使用されている料理名の横に、MSCの楕円形マークを表示する。レストランまたはケータリング事業者のCoCコード、および「このマークのついた水産物はMSC(海洋管理協議会)認証を取得した持続可能な漁業で獲られたものです。www.msc.org/jp」という主張文を、メニューに表示するにあたっては、場所は特に限定しません。オプション3の場合、白黒の楕円形マーク、あるいは白黒を反転させた楕円形マークを使用してもかまいません。
オプション 4
楕円形マークを使用せずにMSC認証魚種が使われていると説明する場合には、メニューに標準版 エコラベルを表示し、MSC認証魚種がどれであるかを明記した主張文を使用しなければなりません。レストランまたはケータリング事業者のCoCコード、および「このマークのついた水産物はMSC(海洋管理協議会)認証を取得した持続可能な漁業で獲られたものです。www.msc.org/jp 」という主張文を、それぞれメニューに表示する場合、場所は特に限定しません。
鮮魚売場での使用
鮮魚売場でMSC認証水産物として販売するためには、それぞれの値札にMSCエコラベル、MSC主張文、取得しているCoCコードの情報が表示されていなければなりません。
必要なMSCの要素はシールもしくはクリップを使用して、値札に付けてもかまいません。
余白が足りない場合には、値札にMSCエコラベルだけを表示し、別途鮮魚売場にMSCエコラベル、MSC主張文、取得しているCoCコードすべてを表示するポスターやディスプレーによる表示を行ってもかまいません。
魚用タグの使用
タグやバンド等を使ってMSC認証水産物であることを表示したい場合には、特定のルールに従っていただかなければなりません。
- タグやバンドは消費者向け不正開封防止を施したもの、つまり外すことのできない使い切りのものでなければなりません。
- タグやバンドは製品の見えやすい位置に付けなければなりません。
- タグやバンドには以下を表示しなければなりません:
– 魚種名
– MSCエコラベル
– タグやバンドを製品につける企業のCoCコード
– MSC主張文のどれか1バージョン
小売業者は、MSC CoC認証を取得していなくても、消費者向け製品として、タグが付けられた水産物を販売することができます。
宣伝での使用
水産製品が以下に該当する場合のみ、MSCエコラベルを使用することができます。
- CoC認証でカバーされている製品である
- MSCのライセンシング・チームの承認を受けている製品である
- 製品の宣伝用写真にMSCエコラベルが映っている。(MAP(調整気相包装)を施した製品、鮮魚およびケータリングされる料理については必要ありません。)
漁船も認証の一部として扱われるため、漁船の画像を使用する際には、MSC認証水産物を獲っている様子が正しく伝わる写真をご使用ください。
以下のイラストで表示例を示しています。
例1: MSC認証製品と非認証製品を販売する場合、両方に言及する素材を公開する場合には、MSC エコラベルとともに補助的な文言を使用し、どの製品がMSC認証水産物であるかを、消費者に対して明確にしなければなりません。
例2:宣伝用の素材がMSC認証製品のみについて言及している場合、もしくは販売するすべての水産物にMSCエコラベルが付いている場合には、補助的な文言を付けずにMSCエコラベルを宣伝用に使用することができます。ただし、CoCコード(がある場合には)は表示しなければなりません。
価格表およびカタログへの使用
価格表およびカタログには、MSCエコラベル、もしくはリストで表示するためにデザインされた楕円形マークを使用することができます。
MSC認証製品の横に、MSCエコラベル、もしくは楕円形マークを表示してください。マークの説明のため、標準版MSCエコラベルと共に「このマークのついた水産物は MSC(海洋管理協議会)認証を取得した持続可能な漁業で獲られたものです。 www.msc.org/jp」という主張文を付け、CoC認証を取得しているのであれば、CoCコードを表示してください。
CoC認証の宣伝
特定の製品に言及せず、CoC認証を取得していることを宣伝する場合には MSCエコラベルと共に補助的な文言と、CoCコードを表示しなければなりません。
承認されている文言:
「私たちはMSC認証を取得しています。青いMSCラベルを探してみてください。」
スペースに限りがあるといった理由の場合には、意味が変わらない範囲であれば多少の変更は認められます。
MSC承認済みの補助的な文言:
補助的な文言と共にMSCエコラベルを使用する場合、文言とエコラベルは並べて表示し、明確に関連付けられていなければなりません。
事前にMSCの承認を得れば、独自の文言を作ってMSCエコラベルに添えることができます。
MSCによる素材の提供
Globescanによる独立した調査によると、消費者の行動を変えるためにはラベルを表示し、しっかりコミュニケーションを図ることが重要であることが分かります。これら両方を行うことで、消費者からの信頼を得ることができます。その支援の一環として、MSCでは様々なコンテンツ、素材を提供しています。詳細はマルチメディア・ライブラリーをご覧ください。
FAQs
どのCoCコードを表示すべきですか?
製品に表示されるのは、MSCエコラベル表示包装を施す時点で製品を所有している企業のCoCコードです。
製品を所有している企業は、有効なライセンスの下、製品がMSCのライセンシング・チームに正しく登録されていることを確認しなければなりません。
サプライチェーンにおける規定の適用例
シナリオ 1:加工業者または小売業者の自社ブランドの製品が、加工業者の手によりMSCエコラベルの付いた包装を施され、小売業者に販売される場合 =包装に表示されるCoCコード:加工業者のCoCコード
シナリオ 2:加工業者がMSCエコラベルを表示していない水産物を小売業者に販売し、小売業者が鮮魚売場でエコラベルを付ける、または店内で加工する場合=包装に表示されるCoCコード:小売業者のCoCコード
シナリオ 3:加工業者がMSCエコラベルを表示していない水産物をレストランに販売し、レストランがメニューにエコラベルを表示する場合 =メニューに表示されるCoCコード:レストランの CoCコード
シナリオ 4:ケータリング業者が商用利用されるクライアントの食堂を運営し、クライアントの承認を得て、メニューにエコラベル表示する場合=メニューに表示されるCoCコード:ケータリング業者のCoCコード
ライセンシーはどの法人?
ライセンシーはどうやって判別できますか?
MSCエコラベルを表示した包装を施す時点で、水産物を所有している法人がライセンシー、ライセンスを許諾されている法人です。
サプライチェーンにおける規定の適用例
注:加工業者がライセンシーとなることを希望しない場合、ブランドオーナーはMSCのライセンシング・チームにライセンシーになるための申請をしなければなりません。
シナリオ 1:加工業者もしくは小売業者の自社ブランドの製品を、加工業者がMSCエコラベルの付いた包装形態にし、小売業者に販売する場合=ライセンシーは加工業者
シナリオ 2:請負加工業者が加工業者の依頼で製品を、MSCエコラベルの付いた包装形態にする場合=ライセンシーは加工業者
シナリオ 3:加工業者がブランドオーナーの自社ブランドの製品を、MSCエコラベルの付いた包装形態にし、ブランドオーナーに販売する場合=ライセンシーは加工業者
シナリオ 4:加工業者がMSCエコラベルを表示していない認証水産物を小売業者に販売し、小売業者が鮮魚売場でエコラベルを表示、もしくは店内で加工する場合=ライセンシーは小売業者
シナリオ 5:加工業者が、MSCエコラベルを表示していない認証水産物をレストランに販売し、レストランが、メニューにエコラベルを表示する場合=ライセンシーはレストラン
シナリオ 6:ケータリング業者が、商用利用されるクライアントの食堂を運営し、クライアントの承認を得て、メニューにエコラベルを表示する場合=ライセンシーはケータリング業者
非認証水産物の原料
MSCエコラベルを表示した製品については、非認証水産物の使用が水産物原料のうち 5%まで認められています。
次の数式を使って、製品に占める非認証水産物原料の割合を計算することができます。
非認証水産物の正味重量* ÷ 完成製品に占めるMSC認証水産物と非認証水産物の総重量*
*水と塩分を除く
非認証水産物の割合が水産物原料の5%を超える製品については、以下の規定があります。
✗ 製品にMSCエコラベルは使用できません。
✗ パッケージの前面にMSCに言及する文言を一切使用してはなりません。
✓代わりに、実際に原料として使われている認証水産物に言及するMSC主張文のバージョン3を、パッケージ後面に使用してください。
✓ MSC主張文の横には、CoCコードを必ず表示してください。
✓ 原料表示欄には、どの原料が認証水産物であるかを明記しなくてはなりません。
例:MSC認証アラスカ・サーモン/アラスカ・サーモン(MSC認証)
消費者向け製品についてはロイヤリティが発生します。
Date of issue: | 31 7月 2018 |
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