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メキシコ、バハカリフォルニアのキハダマグロとカツオ漁業がMSCの本審査開始

メキシコ、バハカリフォルニアのキハダマグロ(Thunnus albacares)とカツオ(Katsuwonus pelamis)の一本釣り漁業が、MSCの持続可能で適切に管理された漁業に対する本審査を開始しました。この漁業はメキシコ排他的経済水域(EEZ)、バハカリフォルニア西岸沖で操業しており、独立した認証機関によってMSCの規格に基づき審査され、認証取得後、その水産物にはMSCのエコラベルの表示が可能になります。

この漁業は通年操業されますが、その殆どは4月下旬から12月下旬に行われています。審査を受ける2隻の船はプエルト・アドルフォ・ロペス・マテオス(Puerto Adolfo Lopez Mateos)- より身近にはMatancitas(マタンシアス)として知られている - で操業しています。この2隻による水揚げ量は年により変動がありますが、2008年には555トンでした。現在、この漁業による魚は Matancitasで缶詰めにされ、メキシコを市場としています。

 

申請者はProductos Pesqueros de Matancitas, (プロダクトス・ペスケロス・デ・マタンシアス)S.A de C.V.です。2008年から2009年初頭にかけての予備審査の間、技術的なガイダンスに関しWWFが重要な役割を果たしました。また本審査に確実に進むために必要な事実確認にも協力しており、さらに独立した審査プロセスの間も、申請者の立場から支援を行ってゆきます。

Productos Pesqueros de Matancitas, S.A. のディレクターである、Salvador Montes(サルバドール・モンテス)は、「メキシコ、バハカリフォルニア沖でのキハダマグロとカツオ一本釣り漁業に対するMSC認証を取得することにより、我々の船団が、責任ある漁業、資源や生態系に負の影響を与えない漁業、を推進してゆく一助になると期待しています。我々は50年間事業を行ってきましたが、環境に対する責任、また現在および将来にわたる国内外の顧客からの、特にマグロ類を持続可能で適切に管理された漁業から供給して欲しいという要望に応える責任を果たす姿勢を保ち続けています」と述べています。

米国WWFの漁業に関するメジャー・バイヤーズ・イニシアティヴのディレクターであるMeredith Lopuch は、「米国のWWF漁業プログラムは、MSC認証を持続可能な漁業に対する経済的インセンティヴを創出するツールとして活用しています。漁業関係者、水産業界のリーダー、および政府と協力し、漁業がMSC規格を満たすための支援を行っています。メキシコ、バハカリフォルニア半島沖のキハダマグロとカツオ一本釣り漁業に対するMSC認証は、この責任を持って行われている漁業が市場でより良く認められるきっかけとなるでしょうし、世界中のより小さな規模の漁業に刺激を与えるものとなるでしょう。我々は審査の期間中、申請者と密に協力してゆくことを楽しみにしています」と述べています。

米国MSCの地域ディレクターである、ケリー・コーフリンは、 「このメキシコ漁業がMSCの本審査に入ったことを嬉しく思い、またWWFの審査期間を通じての援助を有難く思っています。世界の市場はMSC認証のマグロ類の供給拡大に意欲を持っています。認証されれば、Productos Pesqueros de Matancitasの製品は高い需要を見込めますが、それはMSC認証取得に関心を持つ、他の小規模漁業に対して良い見本を示すものとなるでしょう」と述べています。

メキシコ、バハカリフォルニアのキハダマグロとカツオ一本釣りは、メキシコ政府の国家漁水産業委員会(CONAPESCA)と全米熱帯マグロ類委員会(IATTC)のもと、農畜産地域開発漁業食糧省(SAGARPA)により管理されています。

 

審査はムーディ・マリン・リミテッドにより行われ、およそ12カ月から15カ月ほどかかると見込まれています。専門家チームが作られ、MSCの三大原則である、資源の持続可能性、海洋生態系への影響、漁業の管理システムが審査されます。

 

以上