プレスリリース

MSCが漁業認証プロセスの改定版を公開

3月 26, 2020

シャークフィニングの規制を強化し、認証と非認証漁獲の「区分化」に対する懸念を払拭しました

MSC(海洋管理協議会)は、MSC漁業認証プロセスの改定版となる第2.2版を公開しました。これは、第三者審査機関がMSC漁業認証規格に則って漁業を審査する際の適格性に関する基準とプロセスを示したものです。

この改定では、ステークホルダーより提起された懸念事項についての対応が含まれており、水産業界および専門家との2年以上にわたる協議の内容が反映されています。

2020年2月6日開催のMSC評議員会で承認された重要な変更点は以下の通りです。

  • 認証漁業が対象種を漁獲する際に同じ漁具を使って認証漁法と非認証漁法を併用する、いわゆる「区分化」ができなくなりました。この改定によって、MSC認証のまき網マグロ漁業が操業の際に、認証された素群のマグロと非認証の集魚装置(FADs)に集まるマグロを同時に獲っているのではないか、という懸念が払拭されることになります。MSCでは、マグロ漁業関係者および科学者と共に、より持続可能なFADsの利用に向けた取り組みを開始しています。

  • シャークフィニングに関する適格性基準の強化。過去2年間にシャークフィニングに関して有罪判決を受けた企業や組織は、MSC認証の対象にはなりません。また、シャークフィニングが行われた証拠がある場合、違反した漁船を認証されている船団から除外しない限り、当該漁業の認証は一時停止されることになります。これによって、MSC認証漁業がシャークフィニングを行なっていないことを確実に保証しつつ、認証に含まれている一隻の漁船の違反行為によって、全船団の認証が失効となることを避けることができます。

  • 認証漁業による改善措置の実施について、より詳細な情報を要求。第三者審査機関は、認証に際して課せられた条件を満たすために漁業がどのように改善措置を実施したかについて、より詳しい情報を提供する必要があります。MSCは新たに条件の改善履歴を公開し、認証時に求められた改善措置の進捗状況を以下のリンク(英語)より簡単に確認できるようになりました。
    https://fisheries.msc.org/en/the-msc-conditions-log/
    ※ページ内のDownload the conditions logから履歴をダウンロードできます。

MSCの科学・規格最高責任者、ロハン・カリーは今回の改定について次のように述べています。
「これらの変更は、NGO、漁業団体、認証審査機関を含む様々なステークホルダーからのフィードバックを反映しています。第三者の審査機関が遂行するプロセスの頑健性、有効性および透明性が確保されています。懸念に対処し、認証漁業に適用可能な改定に向け、多くの方々が貢献してくださったことに心より感謝いたします。」

これらの変更は、2020年9月25日からすべての漁業審査に適用されます。「区分化」の禁止のみ、既に認証されている漁業、および2020年3月25日より前に審査が始まった漁業については、2023年3月25日より適用されます。

MSC漁業認証プロセス第2.2版における変更については、msc.orgで公開されている変更の概要(英語)でご覧いただけます。

シャークフィニングに関する要求事項の別途見直し

MSC漁業認証規格の見直しにおいても、シャークフィニングが行われないよう認証漁業が講じるべき措置について検討がなされています。見直しの中では、国際管理機関によるヒレが付いた状態でのサメの水揚げ方針(Fins Naturally Attached)の採用動向についても調査を行う予定です。

注記:
MSC漁業認証規格および認証プロセスは、数百人もの科学者、漁業専門家を含むステークホルダーとの協議を通して策定されており、持続可能な漁業と水産物エコラベルに関するFAO(国連食糧農業機関)のガイドラインに則っています。

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