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福一漁業のメバチマグロ・キハダマグロ・ビンナガマグロはえ縄漁業がMSC漁業認証を取得

静岡県焼津市を拠点とする福一漁業株式会社のメバチマグロ・キハダマグロ・ビンナガマグロ(北太平洋資源・南太平洋資源)はえ縄漁業が、持続可能な漁業の世界的基準であるMSC漁業認証規格を満たしているとして、MSC漁業認証を取得しました。日本でMSC漁業認証を取得している漁業はこれで26件となります(※)。

福一漁業株式会社と提携する漁船の水揚げ風景

この漁業認証の対象となるのは、福一漁業と提携し中西部太平洋で操業する遠洋マグロはえ縄漁船2隻です。これらの漁船による2023年のメバチマグロ・キハダマグロ・ビンナガマグロの漁獲量は合計456トンでした。

福一漁業は2019年より漁業改善プロジェクト(FIP)に取り組んでおり、MSC漁業認証の取得を目指して混獲の記録や餌魚の情報の整備等の改善を実施してきました。認証審査は第三者審査機関であるControl Union (UK) Ltd.社により行われ、今回の認証取得はこうした改善が認められたものです。対象となる漁船では今後、漁業が絶滅危惧種・保護種に及ぼす影響の度合いを明確にするため、研究機関や管理機関とも協力して、遭遇情報の収集や影響のモニタリング方法をさらに強化する予定です。

世界ではマグロ・カツオ類を対象とする漁業のMSC漁業認証取得が加速しており、MSC認証マグロ・カツオ類の総漁獲量は、2017年度には100万トン未満であったのに対し、2022年度には260万トンを超えました。2022年度のMSCラベル付きマグロ・カツオ類製品の販売量は過去5年間でほぼ3倍にまで増加し、過去最高の17万8000トンに達しました。この背景には小売大手や水産大手企業が持続可能なマグロ・カツオ類に限定した調達を公約に掲げる動きがあります。

申請者のコメント
福一漁業株式会社代表取締役社長の近藤太一郎氏は、MSC漁業認証取得について次のようにコメントしました。
「当社は、遠洋マグロはえ縄漁業で1本ずつ丁寧に漁獲された刺身用のマグロを加工し、外食店様、量販店様、一般消費者様向けに高品質のマグロのお刺身を供給しています。国内外で持続可能な水産物への需要が高まるなか、高品質で持続可能な刺身用マグロを将来にわたって提供するためには、海外にも通用する認証によって持続可能性を示すことが必要だと考え、当社と取引のあるマグロ漁船と協力し、業界に先駆けてMSC認証取得を目指しました。ここまでの道のりは決して平坦ではありませんでしたが、船主の皆様、業界団体、水産庁、研究機関、環境団体など、多くの皆様と協力してMSC認証を取得できたことを心よりうれしく思っております。持続可能な刺身商材を国内の消費者様にお届けすることはもちろん、輸出に力を入れることで魚価を安定させることも目指しており、今回の認証取得が日本のマグロ文化の発展につながるよう、漁業者の皆様と一丸となって取り組んでまいります」

※MSC漁業認証を取得した漁業数は、申請漁業ごとの魚種数(系群ごと)で数えています。
現在、日本国内でMSC漁業認証を取得したのは以下の26件です(取得順)。

北海道漁連 ホタテガイ漁業
明豊漁業 カツオ・ビンナガマグロ一本釣り漁業
石原水産 カツオ・ビンナガマグロ一本釣り漁業
マルト水産 カキ漁
臼福本店 タイセイヨウクロマグロはえ縄漁業
尾鷲物産 ビンナガマグロ・キハダマグロ・メバチマグロはえ縄漁業
近海かつお一本釣り漁業国際認証取得準備協議会 カツオ・ビンナガマグロ一本釣り漁業
伊藤忠商事 カツオ・キハダマグロまき網漁業(1例目)
かつお一本釣漁業 カツオ・ビンナガマグロ一本釣り漁業
伊藤忠商事 カツオ・キハダマグロまき網漁業(2例目)
共和水産・明豊漁業 カツオ・キハダマグロまき網漁業
大洋エーアンドエフ カツオ・キハダマグロまき網漁業
福一漁業 メバチマグロ・キハダマグロ・ビンナガマグロ(北太平洋資源・南太平洋資源)はえ縄漁業