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日本のホタテガイ漁業がMSCの本審査へ

北海道漁業協同組合連合会による、ホタテガイ (Patinopecten yessoensis) の垂下式および、けた網での漁業が、持続可能で適切に管理された漁業に対するMSC認証の本審査に入りました。これらの漁業はMSCの基準に照らして審査され、認証を取得すれば、北海道のホタテガイには、適切で持続可能な漁業によるものであることを証明するMSCの「海のエコラベル」表示が可能になります。

 北海道のホタテガイ漁業の2008年における水揚量は、垂下式漁業とけた網漁業を併せて433,000トン(原貝ベース)です。これはこの種のホテタテガイとしては、世界最大の漁獲高で、獲られたホタテガイは、欧米はもとより、東南アジアにも輸出されています。垂下式漁業は噴火湾から日本海にかけての水域とサロマ湖、けた網式漁業は、根室海峡に面する道東部を含むオホーツク海水域で操業されています。いずれも天然の種苗を採集した後、沿岸部1~2キロから10キロ、水深15mから50mの間で行われています。またこれらの漁業の管理は北海道庁の水産林務部が行います。

北海道漁業協同組合連合会の参事、崎出弘和氏は、

「北海道のホタテガイ漁業は、資源や生態系への影響に配慮しつつ発展を遂げてまいりました。。持続可能で適切に管理された漁業による水産物に対する各国の消費者の意識の高まりを日々感じており、今回、これに応えるべく、MSC認証の本審査に進むことをホタテガイ生産者の総意として決めました。無事審査を終え、認証取得後は、持続可能で適切に管理され、環境を配慮した漁業によるものであることを示すMSCの「海のエコラベル」が貼られた我々のホタテガイ製品が国内はもとより、世界の市場で流通することに大きな期待を持っております」と述べています。

Chris Ninnes (クリス・ニン) MSC副最高責任者は、本審査開始の知らせを喜び、次のようにコメントしています。

「北海道漁連のホタテガイ漁業が、MSCの本審査を開始したことを嬉しく思っています。MSC認証の取得は、この世界的にも人気の高い水産物の持続可能性に対する取組みを明確に示す、またとない機会となるでしょう。北海道漁連の本審査のゆくえは、世界中のバイヤーや加工業者、小売企業によって、大きな関心を持って見守られることでしょう」

 MSC日本事務所、プログラム・ディレクターの石井幸造は、

「日本の水産物の市場は世界有数であり、日本の消費者は水産物資源の持続可能性に対する大きな役割を担っています。近年、MSCの認証取得を考える日本の漁業は増加しており、また品質だけではなく、確かな持続可能性にも目を向ける、より見識の高い消費者へ製品を提供する小売企業からも、MSCの認証プログラムに対する大きな関心が寄せられるようになってきました。日本で最も人気のある水産物の一つである北海道のホタテガイが、MSCの認証審査に入ることを非常に嬉しく思っています」と述べています。

審査は、独立した第三者認証機関であるムーディー・マリン・リミテッドが行います。

以上