Skip to main content

MSCの最新ニュースをご紹介するプレスリリースです。

MSCジャパンのプレスリリースをメールで受け取りたい方は、 こちらの登録フォームよりお手続きください。

独立裁定人がフェローのサバ漁業への異議を支持

独立裁定人のメラニー・カーター氏は、ファロエス・プラジック・オーガナイゼーショ(FPO)の北東大西洋サバ漁業の審査におけるマリン・スコットランドによる異議を支持しました。

異議申し立てが通った後、認証機関であるデット・ノルスケ・ベリタス社(DNV)は、この漁業がMSCの基準を満たしていないというカーター氏の判断を考慮し、自らの決定を修正しなければなりません。
 
異議の結論
異議申し立ての時点では、各国を総合したサバの漁獲量を管理する沿岸国合意にフェロー諸島は加わっておらず、カーター氏は、DNVがこの漁業を評価指標3.1.1で求められる最低水準を満たしているとしたのは不当であると結論付けました。この評価指標は、漁業の管理が「持続可能な漁業の達成を目指した国際法または国際規格に一致している」ものであることを求めるものです。

今回の決定は、口頭審理と、認証機関、漁業クライアント、異議申立人のマリン・スコットランドによるさらなる具申を受けてなされました。
 
今後の措置
これは独立裁定人の最終判断であり、MSCの審査プロセスにおいては以後の再抗告や異議申し立ては認められません。MSCの異議申し立て手続きに従い、DNVは、裁定人の判断を組み入れて改定した最終報告書(一般公開用認証報告書として公表されます)を作成しなければなりません。
 
MSC異議申し立てのこれまで
これまで、独立裁定人が異議を支持した場合には、認証付与の決定に追加条件を付すといった最終報告書の修正がなされてきました。異議申し立ての結果として認証付与の決定が覆されるのは、フェローのサバ漁業審査が初めてのケースになります。
 
MSC認証取得サバ漁業への影響
本件の独立裁定人は、今回の件について次のように説明しています。「このプロセスにおいては、管理システムの検討を要するものか否かを問わず、他の漁業に関連する広い立場は一切考慮されていません」。つまり、MSC認証取得サバ漁業への直接的な影響は何もないということです。すべてのMSC認証取得サバ漁業は、2011年末までに各国(アイスランドとフェロー諸島を含む)の総合漁獲量を監視、管理する仕組みを確立するよう求める統一の条件を課されているのです。とは言え、他の漁業の認証機関も、次回の査察報告書では今回の結果を考慮する必要があるでしょう。