プレスリリース

NGOと水産業界が、海を守る取り組みに政府の参加を呼びかけ

5月 14, 2019

イギリス、ロンドン―世界31ヵ国の225のNGOと水産業界の専門家らの見解をまとめた新しい報告書によると、参加者のおよそ半数(48%)が、海が直面している危機を食い止めるためには、持続可能な調達方針が最も効果的であると考えています。参加者は「Paris Agreement for the oceans(海のためのパリ協定)」の着想について議論し、各国政府の参加が不可欠であるという結論に達しました。各国政府の取り組みなくしてはSDG14において効果的な進展を遂げるのは不可能なのです。

Accelerating Progress on Healthy and Productive Oceans(健全で豊かな海に向けて)」と題した報告書には、グローブスキャン、ノマドフーズ、MSC(海洋管理協議会)が主催する、持続可能な開発目標14のためのオンラインディスカッション「Life Below Water」において共有された見解がまとめられています。報告書では、国連の持続可能な開発目標14(SDG14)に設定されている2020年の目標と2030年の期限に対する障壁と、取り組まなければならない活動が述べられています。

この報告書は、本日ブリュッセルのシーフードエキスポグローバルにて行われるMSCの年次シーフード・フューチャー・フォーラム(Seafood Futures Forum)において、水産業界の将来を議論するために使用されます。このイベントの期間中、水産業界、NGO、学会、規格策定機関等を代表するパネリストらが、これらの調査結果に基づき、海を守る活動を妨げる障壁を取り除いて、活動を推進させるための現実的な方策について議論を行います。

NGO、水産業界、規格策定機関、調査機関を代表する参加者は、海が直面するのは気候変動、汚染、過剰漁獲の3つの重要な問題(「悪の三位一体」)であると理解しています。また、これらの問題に取り組み、SDG14を実現するための議論の中で、3つの重要なテーマが明らかになりました。

 

  • 消費者への働きかけ:消費者が最も懸念していることが海洋汚染とその影響であるのに対し、専門家らが懸念しているのは気候変動と過剰漁獲です。フォーラムでは、「‘life below the water’(海の中の生命)」が多くの人々の現実から乖離していることと、最近のメディアによるプラスチックの海洋汚染が影響しているものと考えています。参加者は、さらなる関与や取り組みを促す明確なメッセージが、消費者だけでなく政府機関および民間セクターにとっても必要であることに同意しています。社会の認識を高め危機感を共有するためには、共通の言語と明瞭なメッセージ、そして大きな問題を細分化して着手しやすい問題に分類することが必要だとしています。

     

  • 「コモンズの悲劇(共有物の乱獲による資源の枯渇)」を乗り越える:海、そして国境を越えて行われるその管理は、問題の責任の欠如や世界規模での協力関係の欠落を生んでいます。海洋保護に最も貢献しているのは、NGOや慈善団体、支援団体だと考えられており、認証機関や大企業やブランドがそれに続きます。最も貢献しているのは政府だと考えているのは10人中わずか1人の割合であるにもかかわらず、政府が重要なリーダーの役割を担うべき国際的な多様なステークホルダーによる協力が、成果をあげるためには欠かせないと考えられているのです。これにはグローバル協定の締結やデータの共有、資金協力も含まれます。

     

  • 発展途上世界の支援:回答者の81%が、先進国は途上国に対する圧力を緩和する必要があるとしています。回答者は、ここでも政府による介入が成功への鍵であり、先進国と途上国との間でより多くの対話が行われることで、どのような支援が必要かを把握できるとしています。こうした国境を越えた協力においては、テクノロジーが重要な役割を果たすとして、管理、モニタリング、ステークホルダー間における協力にも役に立つものとしています。

 

クリス・コウルター氏、グローブスキャンCEO:「弊社が推進する『SDGリーダーシップシリーズ』は、世界で影響力を持つ人たちが、SDGの17の目標を達成するために触発し合って情報を提供し、活動を促すことを目指しています。SDGの中でも、Life Below Water(SDG14)は、本格的に始動するまでに時間を要しました。私たちは予定通りに目標を達成できるように懸命に取り組まなければなりません。このフォーラムではその理由を説明したうえでさらなる展開のための具体的な機会を提供します。」

アネリ・セランダー、ノマドフーズ、グローバル・サステナビリティ・ディレクター:「地球についての問題が増える中で、私たちは活動を強化する必要があります。時間の猶予もありません。ノマドフーズは、2025年までに、調達する水産物を100%認証のものにするという大胆な課題を自らに課しました。この目標を達成するためには、産業の垣根を越えて協力していく必要があります。私たちの海を守るための大きな取り組みに他の方々も参加してくださることを期待しています。」

ルパート・ハウズ、MSC最高責任者:「私たちの海は困難な状況に陥っています。SDG14の目標を達成するためには、実施可能な解決方法を劇的に増やさなければなりません。気候変動による差し迫った脅威に対処することはたいへん困難なことですが、過剰漁獲は解決可能な課題です。私たちは何が問題なのかを把握しており、その解決方法も理解しています。国連の食糧農業機関(FAO)の最新の世界漁業白書では、米国や北東大西洋における水産資源の回復と過剰漁獲の減少のという素晴らしい進展が報告がされています。今後の課題は、世界の水産物の73%を供給しながら資源状況が悪化し続けている途上国において、この成功例を再現することです。MSCは、パートナーたちと協力して途上国の漁業に働きかけ、持続可能な漁業への道程を支援していきます。」

シーフード・フューチャー・フォーラムのモデレーターであり、組織変革の専門家でWorldFishの元会長であるスティーブン・ホール博士は最後に次のように述べました。「産業界、学界、政府、市民社会がパートナーを組み、有意義な対話によって効果的な協働行動に結びつけること、これが問題解決のための必須条件です。既存のパートナーシップについて率直に意見を交換し、そうした対話を強化し再定義することでSDG14達成にむけた問題解決が進むでしょう。」

(了)

【参考】

報告書のダウンロード>http://bit.ly/2Y0g7Qt

グローブスキャンについて

グローブスキャンは戦略・調査コンサルタント会社で、クライアントとステークホルダーとの長期的な信頼関係の構築を支援に重点を置いています。スペシャリストによるリサーチと顧問サービスを提供し、企業、NGO、政府機関等とパートナーを組み、その評価、持続可能性、目的などの戦略目標を達成します。

1987年に設立したグローブスキャンは、ケープタウン、香港、ロンドン、パリ、サンフランシスコ、サンパウロ、トロントに展開しています。国連のグローバルコンパクトの一員であり、認定Bコーポレーションです。詳細についてはこちらをご覧ください。www.globescan.com

ノマドフーズについて

ノマドフーズは、イギリスに本社を置く大手冷凍食品企業で、冷凍食品分野およびより広い食糧分野におけるクラス最高の食品会社とブランドのグローバルポートフォリオを構築しています。ノマドフーズを代表するブランドとしては、Birds Eye、Findus、Iglo、Aunt Bessie's、Goodfella'sなどがあり、便利でおいしく高品質の栄養のある食品として、長年にわたって消費者から支持されています。

詳しくはこちらの企業サイトをご覧ください。www.nomadfoods.com

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