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アイスランドのカラフトシシャモ漁業がMSC認証を取得

アイスランド持続可能漁業会(The Iceland Sustainable Fisheries:ISF)のカラフトシシャモ漁業が、このたびMSC漁業認証を取得しました。操業区域は、FAO海区27内の東グリーンランドならびにヤンマイエン島近辺です。今回、MSC漁業認証を取得した漁業者たちは、巻き網と遠洋トロール漁業でカラフトシシャモを漁獲しています。この漁業で獲られたカラフトシシャモにMSC「海のエコラベル」を付けて販売するためには、ISFの所属組織を介する必要があります。ISFはこれまでに、アイスランドのマダラ、ハドック、シロイトダラ、リング、アカウオ、ランプフィッシュとニシンにおいてMSC認証を取得しています。

カラフトシシャモ漁業は、商業面だけでなく他の海洋生物の食糧としても、生態系内で重要な役割を果たしています。カラフトシシャモは15-18cmの長さに成長し、通常は4歳までしか生存しない低栄養レベルの魚種です。そうした低栄養レベルの魚種としては、北大西洋の漁業で初めて、MSCの認証を取得しました。生産量の大部分は、鮭類養殖の餌としてヨーロッパに輸出されていますが、食用向け冷凍魚卵と冷凍丸魚として、東ヨーロッパと日本市場への輸出も盛んに行われています。

国際海洋探査委員会(ICES)の調査によると、2015年度のアイスランドにおけるカラフトシシャモ年間総漁獲量は、353,925トンで、同年度のアイスランドから日本への、卵を除いたカラフトシシャモ総輸入量は10,353トンでした。2011年より、日本へのアイスランド産カラフトシシャモの輸入量は、増加し続けています。日本では「子持ちシシャモ」として親しまれており、カラフトシシャモの潜在的な市場が見込まれています。

MSCアイスランド・フェロー諸島・グリーンランド担当マネージャー、ギスリ・ギスラソンは、今回の認証について次のように述べました。「1960年代後半にニシン漁業が崩壊した後、カラフトシシャモ漁業はアイスランドで最も重要な漁業になりました。このほか、遠洋漁業ではニシン、ブルーホワイティング、サバを獲っています。ニシンはすでにMSC漁業認証を取得しており、今回、カラフトシシャモがMSC認証を取得しました。ブルーホワイティングとサバも審査入りしており、成功すればアイスランドの浮き魚漁業は100%MSC認証を取得することになります。」