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カナダ、ケベック州ガスペジーのロブスター漁業がMSC認証を取得

カナダ大西洋岸のケベック州セントローレンス湾沿いに位置するガスペ半島のロブスター漁業が、この度、科学的根拠に基づくグローバルなMSC(海洋管理協議会)規準に則った、持続可能で適切に管理された漁業として認証されました。独立第三者認証機関(適合性評価機関)であるSAIグローバルによる審査の結果、本漁業によって獲られたロブスターは、MSCの青いエコラベルを表示することができるようになりました。

ガスペジーのロブスター漁業

アメリカンロブスター(学名:Homarus americanus)は、カナダ大西洋岸と米国北東部の海域に生息する代表的な甲殻類であり、この海域が主要な産地となっています。

このガスペジー漁業を代表するのは、Regroupement des pêcheurs professionnels du sud de la Gaspésie (RPPSG: 南ガスペジー漁業者協会)という団体で、カナダ水産海洋省により、ケベック州エリアの一部として管理されています。この漁業は、漁業ライセンス登録をしている163の漁業者、つまりこの海域で操業するすべての商業ロブスター漁業者によって構成されています。

餌を付けたトラップを使って行われるこの漁業の操業期間は春シーズンのみで、場所によっては最大71日間迄と限定されています。実施されている保護措置としては、操業期間の調整をはじめ、ライセンスの数やトラップの数とサイズの制限、漁獲可能なサイズの制限(最大、最小)、脱出装置の設置、生分解性クリップの使用等が挙げられます。

このロブスター漁業はカナダ大西洋沿岸のケベック州、ガスペ半島に沿ったFAO漁獲統計海区21およびカナダ・ロブスター漁業領域(LFA)19、20、21で操業をしています。2013年の水揚げ量は、ケベック州の総水揚げ量の1/3に相当する1,370トンでした。ガスペジー産ロブスターは様々な形態で販売されていますが、最も多いのが活魚で、ケベック州以外のカナダ各地および米国に出荷されています。

将来の資源保護のための措置

RPPSGの執行役員であるオニール・クロウティエ 氏は次のように述べました。「MSC認証を取得したことにより、ガスペジーの漁業が持続可能で適切に管理された漁業であることが更に証明されました。引き続き保護措置を実施し、信頼できる管理・科学データをリアルタイムに集めることができる電子ログブックを導入して、今後もロブスター資源を保護し、ガスペ地域のために尽力して参ります」。

消費者に安心を届けるMSC認証

MSCアメリカの漁業アウトリーチ・マネージャー、ジェイ・ルガーは次のように述べました。「ガスペジーのロブスターが、科学的な根拠に基づいたグローバルなMSC規準に則った漁業として認証を取得し、ライセンス漁業者の皆さま、そしてRPPSG に対し、MSCよりお祝い申し上げます。ロブスターは地元ケベック州だけでなく、遠くの市場においてもたいへん人気の高い、注目の季節商品です。 ケベック州で販売されているMSC認証製品にガスペ産のロブスターが加わることで、CoCのバイヤーおよび消費者の皆さまはこれまでよりも更に安心して、グローバルなMSC規準に則った、持続可能で適切に管理された漁業による水産物を購入することができます」。

審査と認証

認定機関によって認められた独立認証機関のSAIグローバルが、MSCの3つの原則、資源の状態、漁業が海洋生態系に与える影響、漁業の管理システムについて詳細な審査を行いました。審査期間中、カナダ水産海洋省、ケベック農業漁業食糧省(MAPAQ)、ケベック経済開発庁が常にRPPSGをサポートしていました。ガスペジー漁業についての情報と、MSC規準に対する得点等の詳細を記した公開用認証報告書の完全版については、MSCのウェブサイトのこちらのページをご覧下さい(英語のみ)。