スリナム・エアウェイズ（SLM）が南北アメリカの航空会社として初めて機内メニューに持続可能な水産物のためのMSCエコラベルを表示することになりました。MSC認証のスリナム産シーボブエビは、パラマリボ発アムステルダム行きのビジネスクラスで2013年6月1日より提供されます。これにより、SLMはスリナムの漁業者らによる持続可能でよく管理された漁業への取り組みを支援、促進することになります。
持続可能なスリナム産シーボブエビ
スリナム産アトランティック・シーボブは熱帯性エビとして世界で初めて持続可能な漁業のためのMSCエコラベルを冠したエビです。MSC認証を取得するためにこの漁業は、資源、データ収集、混獲の削減など様々な問題に取り組みました。解決に向けた取り組みの中で、漁業とそのパートナー、そしてスリナム政府は、環境的便益をもたらす、地域の他の漁業のモデルとなる改革を実行したのです。
スリナムの持続可能な漁業を奮起させる
SLMのインフライトマネージャー、ドロシー・ライ・ A クウィー氏は次のように話しました。「SLMがMSCエコラベルをメニューに載せることができるようになったことを誇りに思っています。自然保護やスリナムの持続可能な漁業のためにこのような形で寄与することができたからです。これは私たちの将来に向けた決意の表明なのです」。SLMは持続可能性に対して尽力してきており、スリナム環境保全基金（Suriname Conservation Foundation）のメンバーでもあります。SLMは、その高い環境意識の実現に取り組んでいます。
SLMのフライトでMSCラベル製品を提供できるようにするためには、まず最初に重要な条件をクリアしなくてはなりませんでした。SLMの機内食のケータリング会社であるSurairケータリングサービス社（SCS: Surair Catering Services）がMSCのCOC認証を取得することです。2012年、SCSは南米初のMSC・CoC認証取得ケータリング会社となりました。SCSは、MSC基準のトレーサビリティに関する厳しい要求事項が順守されていることを証明し、製品の認証漁業までの完全なトレーサビリティを保証するMSCの青いエコラベルを冠したシーフードを提供できるようになったのです。これを成し遂げたことで、2012年にSCSは持続可能なMSCラベル製品を顧客に提供できるようになりました。
スリナムが示す水産物の持続可能性のためのリーダーシップと熱意
MSCのアメリカ地域ディレクター、ケリー・コフリンは、次のようにコメントしました。「アメリカ地域で初めてメニューにMSCエコラベルを表示する航空会社となったスリナム・エアウェイズにお祝い申し上げます。シーボブエビ漁業の認証取得に続いて、今回の国営航空会社による推進活動ということで、スリナムは水産物の持続可能性のためのリーダーシップと熱意を示しています。世界の他の航空会社にもトレーサビリティ認証の価値を理解していただき、MSCエコラベルをメニューに載せることによって乗客の方々に航空会社の持続可能性への取り組みについて伝えていただけるようになることを願っています」。
スリナム・エアウェイズとSurair ケータリングサービスについて
スリナム・エアウェイズはスリナムの国営航空会社で、他の５つの子会社から成るSLMグループの中核となる企業です。これらの子会社は、Surairケータリングサービス社、Surairグラウンドサービス社、エアカーゴサービスSurair、METS NV、レジデンスインホテルです。SLMは主にカリブ海地域といわゆる中部大西洋地域における主要地点で運行しています。詳細についてはこちらをご覧下さい：http://www.slm.firm.sr/en/content/2/about-us/60/de-slm-group
Surairケータリングサービス社はSLMグループの一員であり、すべてのスリナム・エアウェイズのケータリングおよびヨハン・アドルフ・ペンヘル国際空港を発着するすべての航空会社へのケータリングを手がけています。HACCP認証を取得しており、このSLMの子会社では、食品の貯蔵、調理、パッケージなどの全ての工程が安全に行われています。またSCSは、小規模ながらパンとペイストリーの供給も行なっており、その成功による更なる拡大が期待されています。2011年、機内食会社品質監査プログラムQSAI（Quality and Safety Alliance Inflight Services）で、南北アメリカ地域・金賞を受賞したSCSは、カリブ海地域における一流の機内食産業ということができるでしょう。