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次期MSC評議員会会長はウェルナー・キーン博士に

【イギリス発】 海洋管理協議会(MSC)の評議員会は、ウェルナー・キーン博士を新たな会長に任命しました。キーン博士は2013年より就任し、10年以上にわたりMSCの評議員会を率いてきた現会長のウィル・マーティンは退任します。

キーン博士は、国際開発、食の安全保障に係る国際的構想、地域共同体の強化、効果的・持続的な資源管理システムにおいて40年以上もの間、重要戦略の策定にあたった経験を有しています。フォード財団では、カリブ・中南米地域の栄養政策計画を主導し、開発途上国での食糧生産性を向上させるプロジェクト「緑の革命」を推進しました。ドイツの開発援助組織であるドイツ国際協力公社(GTZ/GIZ)では、持続可能な漁業管理に向けたFAO(国連食糧農業機関)に基づく基準をモーリタニアの水産業に浸透させるためのプロジェクトを主導しました。

国連世界食糧計画(UN-WFP)においては、新設された評価室の最初の責任者として、組織の監督・管理の強化に尽力し、UN-WFPバングラデッシュでは、同国の洪水被害への国内外からの支援活動の管理責任を担いました。

キーン博士は、自らの技術的、戦略的専門性を、コンプライアンス、認証、組織の統治システムの分野において活かしてきました。世界銀行査閲パネルの議長を務め、米州開発銀行でも同様の職務に就いています。また、フェアトレード国際認証機関(FLO-CERT)の役員会の副会長を務め、生産者、加工者、貿易業者がフェアトレードの社会環境基準を確実に順守するよう働きかけをしています。

「MSCの評議会での任務に就くのは、MSCのミッションは大変重要であり、地球上の環境管理においてエコラベルが果たす役割は非常に大きいという強い思いがあるからです」と、キーン博士は述べています。また、「MSCの発展過程の大変重要な時期に任命されたことを嬉しく思っており、ミッションを追求する組織でのこれまでの私の経験を、次世代にわたって水産物の供給を確保するというMSCの構想の実現に活かしていきます。今後数年にわたり、評議員の各位、ならびにすべてのMSCのパートナーとともに協力し合っていくことを楽しみにしています」としています。

現会長のウィル・マーティンは、キーン博士の就任を歓迎し、以下のようにコメントしました。「MSCは、水産業界において、独自のやり方で、ビジネスと環境団体における多方面の関係者の協力を促し、経済的な動機づけにより持続可能な漁業を推奨してきました。始まりは小規模ながらも意欲的なMSCの制度は発展し、今日みられる水産物市場の変革の推進要因となるまでに成長しました」。さらに、「私はMSCの評議員、評議員会会長を務めてきたことを光栄に思います。今後キーン博士がこの役割を担い、世界の水産業のために、環境面での持続可能性と経済面での安定の両方の達成に向けたMSCプログラムの貢献の重要性を認識いただいていることを喜ばしく思います」とも述べています。

MSCの最高責任者ルパート・ハウズは、「ウィル・マーティン氏はMSCの評議員を12年間務め、うち7年を評議員会会長として率いました。マーティン氏は素晴らしいリーダーで、彼がMSCにもたらした見識と規範は非常に貴重なものです。マーティン氏との仕事はやりがいがあり、退任をとても残念に思います。彼のリーダーシップの下、MSCは、大胆なアイデアから始まり、それを実際に実証するまでに成長したのです。新たな全体計画の実施に向け動き出すこの時期に、幸運にもウェルナー・キーン博士がこの重要な任務を引き受けくださいました。今後、キーン博士ならびに評議員の皆さまとともに活動できることを楽しみにしております」と述べています。

この件に関するお問い合わせ先:  [email protected]