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科学的調査の技術により、MSCのトレーサビリティー・プログラムに対する信用度が増大

無作為に抽出した240のサンプルに対して行われた、独立した組織によるDNA分析テストの結果、MSC認証済みの水産物が、トレーサビリティの検査において優れた成績を示し続けていることが確認されました。サンプルには全て、エコラベル付きの水産物が用いられ、偽装と見なされる製品はみつかりませんでした。この結果はDNA分析が、エコラベルの偽装に対抗する、優れた手段であることを示しています。これを受けてMSCは検査を行う魚種を増やす計画です。

 

このDNA分析ではまず最初に、アラスカ産サーモン(Oncorhynchus sp.)、アラスカ産スケソウダラ(Theragra chalcogramma)、そしてサウス・ジョージア産メロ(Dissostichus eleginoides)の3つの魚種において検査が行われました。科学者はMSC認証済みのこれらの魚から参考サンプルを取りDNAデータを分析しました。さらに4つの主要な市場(アメリカ、英国、ドイツ、日本)で販売されているMSCのエコラベル付き水産物からもDNAデータが取られ、参考サンプルとの比較が行われました。結果は全てのパッケージに示された魚種であることが確認されました。サプライチェーンでのトレーサビリティと保証に関するMSCのプロジェクト(Traceability and Assurance in the Supply Chain ‐TASC)の一つであるトレースバック(tracebacks)に加えて、このDNA分析テストは、ラベル付きの最終製品にはMSC認証済みの水産物だけが使用されているとの裏付けとなるものです。

 

MSCのサプライチェーン・マネージャーである、エヴィ・マテボールは、以下のように述べています。「既存のビジネスパートナーのみならず、持続可能な水産物市場とMSC認証を考えている生産者に対する将来的な視点からも、非常に勇気づけられる結果を得ました。トレーサビリティは、水産業界で大きく注目を集めている問題です。偽造ラベル問題は広く認識されており、サプライチェーンでの信頼を揺るがすものです。これらのテストにより、MSCのCoC認証は、漁業認証を受けた水産物だけにエコラベルが表示されることを保証するものだと確認できます。DNA分析は魚種の特定に有効ですが、それだけでは製品が認証漁業によって獲られたものであるという証明にはなりません。CoC規準に沿った厳格なトレーサビリティ要件を併せて満たすことにより、この分析は消費者とステークホルダーに対し、購入しようとする製品には正しいラベル表示がされていると保証できるのです。DNA分析プロジェクトは、我々のパートナーによるMSCプログラムへの多大な投資を守る、新たな手段を提供してくれるものです」

 

MSCの最高責任者である、ルパート・ハウズは次のように述べています。「MSCのプログラムの推進力と認証製品への需要の高まりに伴い、MSCのエコラベル偽造の誘因もまた、大きくなってきています。DNA分析は、製品の供給元とラベル表示に対する人々の信頼を育てるのに役立っています。トレーサビリティは、ビジネスにおける必須な要素であり、これからもMSCはそのパートナーの投資、市場、そして評価を守るための取組みを発展させてゆく考えです」

次の段階のDNA分析はさらに多くのアラスカ産サーモン、アラスカ産スケソウダラ、南ジョージアのメロを使った製品の検査に加え、新たに次の4つの魚種、タイヘイヨウマダラGadus macrocephalus)、ヘイク(Merluccius paradoxus and M. Capensi)、ホキ(Macruronus novaezelandiae)、そしてニシン(Clupea harengus)に対し行われる予定です。

 

以上