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アメリカ大西洋のアブラツノザメ漁業がMSCの本審査へ

アメリカ大西洋で操業されるアブラツノザメ(Squalus acanthius)漁業が、持続可能で適切に管理された漁業に対するMSC認証の審査に入りました。大西洋、米国EEZ内で行われるこの漁業は独立した審査機関により、持続可能な漁業としてのMSCの規格に沿って審査されます。認証されれば、この漁業による水産物には青いMSCのエコラベル表示が可能になります。

この漁業は連邦水域と7つの州(メイン、ニューハンプシャー、マサチューセッツ、ロードアイランド、ニュージャージー、ヴァージニア、ノースカロライナ) の水域を含み、刺網、延縄、オッタートロールの3つの漁具を使用して操業されています。

アブラツノザメ漁業は通年殆どの月に操業され、操業範囲は広く、水揚げ量は地域と季節により様々です。2008年の水揚げは2,239トンで、主な市場は欧州向けのスキンレスのブロックが主としてEU市場で取引されています。

 申請者は、シートレード・インターナショナル(Seatrade International Company Inc)、ゼウス・パッキング(Zeus Packing Inc.)、マーダー・トローリング(Marder Trawling Inc)の3つの企業から成る、米国北大西洋アブラツノザメ協会(the U.S. North Atlantic Spiny Dogfish Association)です。申請者は他の企業がこの認証単位に加わりMSC認証取得に取組むことを歓迎しています。

ステファン・バーンドラー(Stephen Barndollar)は、米国北大西洋アブラツノザメ協会を代表してこう述べています。「認証取得に希望を持っておりますし、認証を目指すことで欧州の顧客に対し、アメリカ大西洋アブラツノザメ漁業が、持続可能で適切に管理されていることを示すことができるでしょう。顧客にとってアブラツノザメの資源が充分に保護されているかどうかは重要ですし、グローバルな規格を満たす漁業であると示すには最高のものとされている、この審査を始められたことを嬉しく思います」

MSCアメリカの地域ディレクターである、ケリー・コーフリンは以下のように述べています。「アブラツノザメは生育期間が長く、他の多くの種よりも繁殖に時間がかかるため、乱獲に対して非常に影響を受けやすい種と言えます。審査は保護への施策がMSCの規格を満たしているかを示すものとなるでしょうし、我々はこの漁業が審査に入ることを歓迎いたします。アブラツノザメを用いた製品は、MSC認証製品への需要が高まっている欧州で高い人気を持っています」

審査はムーディ・マリン・リミテッドにより行われ、MSC基準の三大原則である、資源の持続可能性、海洋生態系への影響、漁業の管理システムが詳細に評価されます。審査期間は12カ月から15カ月と見込まれています。

以上  

(*各団体名等の日本語表記はご参考としてのものです)