MSCは、アメリカのスーパーバリュ系列企業の食品小売店ショー・スーパーマーケット（Shaw’s Supermarkets）がMSCのCoC認証を取得し、生鮮食品コーナーでMSC認証の持続的な水産物を顧客に提供できるようになったことを発表しました。
スーパーバリュは、2015年までに、上位20種の天然魚による水産製品の100パーセントを、持続可能な漁業からあるいは持続的なことが明確なものだけにすることを宣言しました。
これらの製品は、MSC認証漁業、MSCの本審査中漁業、またはＷＷＦの水産業改善プロジェクトからの水産物になります。ショー・スーパーマーケットに水産物を供給する唯一の企業であるノース・コースト・シーフード社は、5年以上の間、MSCのCoC認証を取得しています。
MSCアメリカ地域ディレクターのケリー・コフリンは、ショー・スーパーマーケットのリーダーシップとスーパーバリュの持続可能な水産物への貢献に、次のように祝意を述べました。「ニュー・イングランドでは、人々と海のつながりは、歴史的で伝説的なものですが、ニュー・イングランドで最も長い間食品小売業を営むショー・スーパーマーケットが、スーパーバリュ・グループでMSCのCoC認証を初めて取得したのはふさわしいと思います。MSCはショー・スーパーマーケットの認証取得を歓迎し、天然の水産物を守ることの重要性と漁業に関連した生活を理解している地域における持続可能なシーフードへの取り組みを嬉しく思います。」
ショーのマイク・スチガー会長は、以下のように述べています。「ショーとスーパーバリュは、責任ある漁業の実践のため、MSCのような進んだ組織と協力して水産物の持続可能性を改善していくことにゆるぎない貢献をしていきます。150年以上にわたる歴史を持つショーは、この地域の漁業の歴史と重要性を深く認識しています。私たちの漁業が将来まで続くことを確保するため、この重要な一歩を踏み出したことを、とても嬉しく思っています。」
ノース・コースト社のノーム・スタビス会長は、「これは、我々とMSCにとって重要なマイルストーンです。持続可能な漁業への私たちの共同のビジョンを達成するための、長年にわたる漁業者、政府機関、責任ある漁業マネージャーとの直接の協働の最たるものです。第三世代の水産会社としてMSCと協力し、我々の大事な小売スーパーのパートナーとニュー・イングランドの消費者に、未来の世代のため持続可能で安全で地域でとれた健全な水産物を届け、将来の持続的な漁業の認証に取り組んでいます。」
ショー・スーパーマーケットは、ニュー・イングランドの5つの州で169の店舗を運営し、21,000人以上の従業員を雇用しています。ノース・コーストは、250人を雇用しており、マサチューセッツ州のボストンとニュー・ベッドフォードの２つの最新の加工場から、10年以上にわたりニュー・イングランドの水産小売市場に貢献してきました。
MSCのCoC認証は、包括的なトレーサビリティのプログラムで、店舗のショーケースからMSCの認証漁業まで水産物をたどることができます。CoC認証は、MSCのラベルの付いた製品がMSC認証漁業からきていることを保証し、バイヤーや水産会社を不正なラベルや、違法な漁業（IUU）でとられた製品を扱う危険から防ぐことができます。その結果、水産物の持続可能性が確保され、MSC認証漁業が環境に責任を持つ漁業であることが理解されます。
MSCのCoC認証を取得するためには、食品小売業は、独立した第三者認証機関による審査を通過しなければなりません。また、基準を満たし続けているかどうかについて年次監査を受ける必要があります。CoC基準は、MSC認証水産物が、認証されていない水産物と混ざらないことを確実にする内部トレーサビリティのシステムと信頼性のある運営システムに着目しています。
現在、世界中で1800以上の企業がCoC認証を取得しています。