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ヨーロッパ初のカタクチイワシ漁業がMSC認証を取得

スペインのカタクチイワシ(学名:Engraulis encrasicolus)漁業が、同魚種としてはヨーロッパで始めて海洋管理協議会(MSC)の持続可能な漁業のための認証を取得しました。

スペインのカンタブリア海(ビスケー湾)カタクチイワシ漁船団はビスカヤ県(OPESCAYA)とギプスコア県(OPEGUI)(バスク漁業者ギルド及びサン・マーティン・デ・ラレド漁業者ギルドの一員)からのスペイン沿岸生産者協会で構成されています。

この漁業では、その管理方法を向上させる目的で2005年から2010年の間操業が停止されていたこともあり、今回のMSC認証取得は特に歓迎されるものとなっています。また、船団、政府、科学機関による持続可能性に向けた協働によって達成された点も特筆すべきことです。

MSC認証取得は漁業にとっての大きな節目であると語る漁船団の代表、ミレン・ガルメンディア氏(ギプスコア漁業者組合連合会)は、次のように述べました。

「カンタブリア海のカタクチイワシ漁業は、巾着網などの選別方法を採用し、長年にわたって責任ある漁業を行ってきました。MSCの審査を受けることで、バスクとラレドのカタクチイワシ漁業者らは更に上の段階を目指しました。この認証によって国内外において私たちの製品の価値が高められるものと期待しています。持続可能性を支持する漁業者たちの賞賛すべき努力と私たちのカタクチイワシの品質を世界の人々に知ってもらいたいと思っています。消費者の皆さんは国際的に認知されているMSC規準をクリアしたカタクチイワシを安心して購入することができます。私たちの製品は、産地であるカンタブリア海までのトレーサビリティを常に保証できるものなのです」。

MSC認証規準に則した審査を行ったのは認定認証機関であるビューローベリタス社で、資源の持続可能性、環境への影響、適切な管理についての審査が行われました。

バスク州政府水産農務ディレクター、レアンドロ・アスクエ氏は会見で次のように述べました。「MSCは、科学の専門家達から支持される国際的に最も重要な持続可能性のための規準のひとつであり、世界の消費者からの支持も拡大し続けています。この認証によって私たちの漁業の持続可能性が実証され、世界の注目を集めることができるようになりました」。

認証報告書では、カンタブリア海のカタクチイワシ漁業は、巾着網を用いた混獲の少ない表層漁業であるとされています。認証の対象となったのは58隻の漁船で、2013年の総漁獲高は7000トンです。漁期は3月から6月の間です。

MSCのスペイン・ポルトガル カントリーマネージャーであるラウラ・ロドリゲスは次のようにコメントしました。「ヨーロッパにおける先駆けとして、カタクチイワシ漁業のMSC認証審査に入る決断を下されたバスクとラレドの漁業ギルドの方々にお祝い申し上げます。MSC規準に則った審査をクリアされたのはたいへん素晴らしいニュースです。これは、優れた管理を行なうことによっていかに漁業資源を回復させることができるのかを示すのであり、同時に、最優良事例と持続可能性に対するこの漁業の真摯な取り組みを示すものでもあります」。