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ロシア連邦バレンツ海のタラ・ハドック漁業が認証審査入り

ロシアの企業ZAOストレレッツとZAOエリダンは、共同で行っているタラとハドック漁業において、MSC認証取得のための審査に入りました。この漁業はMSCの持続可能性と管理の適切さに関する基準に対して行われるもので、認証を取得した際にはこの漁業の水揚げ分による製品はMSCの海のエコラベルを付けて販売されます。審査は独立した認証団体であるデット・ノルスケ・ベリタスにより行われます。

ZAOストレレッツとZAOエリダンの漁業

今回審査入りした漁業は、主としてノルウェーのEEZ(排他的経済区域)とノルウェーの北側に位置するスヴァルバードのFPZ(漁業保護区域:国際海洋審査委員会区分IとII、FAO 27)において、底引きトロールを用い通年でタラとハドックを漁獲しています。2013年のZAOストレレッツとZAIエリダンの年間割当はタラが19,803トン、ハドックが3,536トンに設定されています。使用される「ストレレッツ」と「コルンド」船は、両社の所有する3隻のうちの2隻です。

この漁業はロシア、ノルウェー、オランダでの主要市場に参入しています。主力製品は、海上で冷凍した頭付きで内臓を取ったタラとハドック、およびその切り身です。

MSC認証により、持続可能な水産物を求める新たな海外市場へ

ZAOストレレッツ・ZAOエリダンのプロダクション・マネージャー、イゴール・グレゴフは、次のように述べています。「私達のバレンツ海でのタラとハドック漁業は、オーシャン・トローラーズ・グループが2009年12月に認証された漁業の一部ですが、オーシャン・トローラーズとの契約により、私達は同社にのみ認証水産品を供給することになっていました。しかし、認証製品の供給が可能な私達は、他の我々のお客様にも直接販売をしたく、オーシャン・トローラーズから独立した形でMSC認証取得のための審査を受けることに決めたのです。MSCの基準に対する審査は、弊社の発展と、環境に配慮した持続可能な水産物の国際市場への参入のためにはとても重要です。」

MSC認証審査中のロシア連邦のタラとハドック漁業の大きな進展

MSCのヨーロッパ地域副ディレクターのカミエル・デリッヒは以下のようにコメントしました。「タイセイヨウダラとハドックは、消費者向けの冷凍食品の国際市場における主力商品です。様々な国際的な漁業がターゲットとしている 国際海洋審査委員会 I ・II 領域のタラとハドックはすでにMSC認証を取得しています。ロシア連邦のバレンツ海のタラとハドック漁業の認証審査入りは歓迎すべきことで、大きな進展であるといえるでしょう。今回の審査が無事終了し、認証が与えられることを楽しみにしています。」

ZAOストレレッツとZAOエリダンについて

ZAOストレレッツとZAOエリダンの歴史は、アルハンゲリスクで、ソビエト連邦時代の最大漁業社とされるムルマンスク・トロール艦(MTF)が創立された1920年3月まで遡ります。1924年にMTFは1年を通じて漁獲が行われるムルマンスクに船団を移し、その後は急速に成長を遂げ、1941年には70隻、1960年代には250隻以上の漁船を所有するようになりました。

1992年、MTFは組織の再編成を行い、新たに共同持株会社MTFが誕生し、MTFグループはMTF1、MTF2、MTF3、MTF4などの関連会社から構成されました。

2012年にも組織の再編成をし、MTF1・2・3・4 は、それぞれZAOストレレッツ(MTF 1)、ZAOエリダン(MTF4)、ZAOフェニクス(MTF2)、ZAOタウルス(MTF 3)として独立しています。